次の新優良株はIBMとなるか!?


米経済誌バロンズによると、米IT・コンピュターサービス最大手 IBM の株価が割安となっており、来年以降、同社の業績回復で株価が上昇し、次の新優良株となることが期待されるとの見方を示しました。

IBM の業績は、クラウドベースの分析サービス「ワトソン・アナリティクス」などのクラウド・サービス部門やクラウド上でアプリケーション開発プラットホームを提供するテクノロジー・サービス&クラウド・プラットホーム部門、モバイル、セキュリティーなど事業部門の売上が拡大しています。

また、粗利益率の低下も緩やかになってきています。その一方で、IBM の株価は前週末時点で年初来 10.3% 安となっており、株価収益率も約11倍でS&P500指数を下回り割安となっています。

その上で、IBM は来年1月に発表する18年の業績見通しを節目に業績改善に向かい、投資家は来年30%以上のトータル・リターン(総合収益率)を見込める、としています。


これは現 IBM ホルダーにとっても、IBMを投資対象としている投資家にとっても嬉しいニュースですね。

バロンズが示す通り、確かに事業収益は全体的に改善してきていることから、あとは四半期ごとに投資家が喜ぶ結果を報告できれば、というところまできています。

こうして投資家が期待していたシナリオがニュースとして取り上げられると嬉しいものです。これらの業績見通しが実現すれば、現在の株価収益率の倍数を考えると、年間30%のリターンは無理な数字ではないでしょう。

 

ここでひとつの疑問が浮かびます。

それは「バフェットがアップル株を買い増し。IBMは…」の記事でお伝えした通り、伝説の投資家バフェットはついこの間もIBM株を売却しています。

バフェットがアップル株を買い増し。IBMは...

2017.11.21

バフェットはこうなることが予想できていなかったのか?

それは違うでしょう。

バフェットはIBMの業績が改善しつつあることも、改善した場合にどの程度リターンが見込めるのかも分かった上で株を処分したのでしょう。

では、なぜ売却したのか?

それは、バフェットがその先を読んでいるからです。たとえ来年、もしくは再来年に業績改善によりIBMのトータルリターンが30%を上げようと、以前バフェット自身がインタビューで、「競合する他者のサービスは手強い」と語っていたように、そのあとの展開が厳しいものになると予想しているからでしょう。

バフェットは基本的に長期保有を前提としてそのビジネスの安定性を見定めます。

つまり、これまでの業績の低迷で市場平均よりも低い株価収益率だったIBMが、市場平均に追いついたとしても、そこから業績を伸ばしていける力があるのか懐疑的に思ったのでしょう。

極端な話、1年目のリターンが30%でも、そのあとのリターンが振るわない(もしくはマイナス)株を持つより、もっと安定した株に資産を振り分けたほうが良いと考えたのかもしれません。

もちろん、今後IBMが順調に業績を伸ばし、シェアを拡大していく可能性もあります。しかし、バフェットにはそのあたりの明るい予想が難しかったのかもしれません。

今回バロンズが指摘している30%のリターンは、市場平均と比べたIBMの株価収益率の差が縮まるために得られる収益が主であって、純粋な事業拡大における評価とは意味合いが少し異なるように思えます。

そのため、短・中期投資家は別として、長期投資家は今回のニュースを目にしたからといってすぐに買いに走るのではなく、その後の展開も考慮した上で判断する必要がありそうです。

私の場合、アップルやユニバーサルディスプレイに投資していなければ購入していたかもしれません。IBMはもともと投資対象としていた銘柄ですし、その後も気にかけていました。

しかし、私のポートフォリオは現状で情報技術セクターの比率が高くなっているので、バランスを考えて他のセクターを購入する必要があるため見送ることになりそうです。


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