シスコ(SYY)は米国食品卸売市場の王様


この記事では、食品卸売業者のSysco(SYY)が投資対象として適格かを確認していきます。

シスコは長期にわたり安定した配当の歴史を持っていて、定期的に配当を増やしています。1970年に公開されて以来、四半期ごとに配当を支払っていて、その47年間で、配当は48倍に増加しました。

シスコの株価は年初来2%下落しているのに対して、S&P500指数は約15%上昇しています。

しかし、株式は依然として10年平均を上回って評価されています。つまり、シスコは現在、過小評価されているわけではありません。

これはシスコには多くの魅力があることが投資家から認知されているからでしょう。シスコは高い利益率を提供する業界最大の企業です。また、成長の可能性があり、毎年配当を増やす能力もあります。

事業の概要

シスコは1969年に設立され、翌年公開されました。上場企業としての初年度の売上高は1億1500万ドルでした。

以来、同社は50年近くにわたって着実に成長してきました。昨年のシスコの売上高は550億ドルを超えています。

今日、シスコは米国最大の食品販売店であり、新鮮な食品や冷凍食品、乳製品や飲料製品を販売しています。また、食器類、調理器具、レストランや台所用品、清掃用品などの非食品製品も提供しています。

SYYの概要

(出典:Barclays Consumer Staples Conference、5ページ)

同社には以下のような幅広い顧客層があります。

  • レストラン(売上高の61%)
  • ヘルスケア(売上高の9%)
  • 教育/政府(売上高の9%)
  • 旅行/レジャー/リテール(売上高の9%)
  • その他(売上高の12%)

「その他」のカテゴリーには、パン屋、教会、市民団体、仲間の代理店、販売代理店、国際輸出などがあります。

シスコには約50万人の顧客がいます。食品流通のトップに立っているということは、高い利益率と将来の成長可能性を持っているということです。

成長の見通し

シスコの最大の顧客グループであるレストランは、米国内での利用率が低下していることで苦戦しています。レストランでの消費量は、ショッピングモールの腐敗や食料品の低価格などのいくつかの要因によって、過去1年間で減少しています。

良いニュースは、シスコは米国のビジネスにおいてコスト削減を続けていることです。米国の売上総利益率は前四半期に48ベーシスポイント上昇しています。

さらに、シスコは昨年の全体的な成長率の高さを報告しています。総売上高は、昨年10%増加しました。これは、ブレーキ・グループの31億ドルの買収によるものでした。

SYYブレーキ

(出典:Barclays Consumer Staples Conference、11ページ)

ブレーキはヨーロッパ最大の食品サービス会社の1つです。英国、フランス、スウェーデン、アイルランド、ベルギー、スペイン、ルクセンブルクでは、新鮮、冷蔵、冷凍食品を50,000以上の顧客に提供しています。

国際的な成長はシスコにとって重要です。昨年、国際セグメントの売上高はほぼ倍増しました。

2018年第1 四半期において、シスコの売上高は4.9%増加しました。調整後1株当たり利益は前四半期比で10%増加しています。売上高は、米国では3.9%、国際市場では6.4%増加しました。

競争上の優位性と不況のパフォーマンス

米国の食品サービス産業は非常に競争が激しいことで知られています。シスコの競争相手には、食料流通業者、卸売小売店、食料雑貨品店、オンライン小売店などが存在しています。また、顧客がサプライヤーと直接交渉するというリスクにも直面しています。

そのような中、何年も競合他社を退けてきたのは、シスコが業界最大の事業者であることです。シスコは、280億ドルといわれる米国食品産業において、約16%を支配しています。

シスコは300の物流施設を運営しています。この巨大な事業規模により、シスコはコストを低く抑え、低価格で顧客に提供することができます。

シスコのビジネスモデルのもう一つの利点は、景気後退に強いことです。誰もが食べなければならず、米国経済の状況にかかわらず、シスコには一定レベルの需要があります。

リーマンショック時のシスコの1株あたり利益は以下の通りです。

  • 2007年のEPS:1.60ドル
  • 2008年のEPS:1.81ドル(13%増)
  • 2009年のEPS:1.77ドル(2%減)
  • 2010年のEPS:1.99ドル(12%増)

シスコは、2009年にこそ軽く落ちてはいるものの、2008年と2010年に2桁のペースでシェアを伸ばしました。同社は2007年から2010年にかけて利益を伸ばしていますが、100年に1度と言われる大不況においては稀な業績です。

シスコの安定した業界と競争上の優位性により、景気後退期にも毎年配当金を引き上げることができています。

評価と期待リターン

シスコの2017年度の調整後1株当たり利益は2.48ドルでした。これに基づいて、株式の株価収益率は21.9倍となります。

これと比較する過去10年間の株価平均収益率は17.9倍です。現在、株式がかなり高い評価をされていることがわかります。

SYY評価

(出典:バリューライン)

それでも、シスコは利益成長と配当を通じて株主利益を生み出すことができます。過去10年間で、シスコは1株当たり利益を3%増やしました。

世界経済は引き続き成長し、それに合わせてシスコは買収やコスト削減を通じて成長の可能性を高めています。その結果、シスコの収益成長率は、10年間の平均成長率を若干上回る可能性があります。

将来のリターンの潜在的な内訳は次のとおりです。

  • 3%〜5%増収
  • 1%のマージン拡大
  • 2%の自己株式取得
  • 配当利回り2%

これに基づいて、シスコは年間8%〜10%の合計収益を生み出します。

シスコの2017年度の配当性向は50%未満だったため、配当を増やすのに苦労はありません。配当がフリーキャッシュフローで十分にカバーされており、将来の配当の増加の余地があります。

最終的な考え

シスコは安定した業界のトップに立っています。非常に有益な立場であり、景気後退期においても堅調な需要が見られるはずです。これらの資質により、シスコは年間配当の増加に対して信頼できる株式であると見込めます。

株式は過小評価されていませんが、事業成長と配当を通じて収益を生み出すことができます。割安になったタイミングを見計らえば、あなたの投資ポートフォリオに十分な収益を与えてくれるでしょう。

Jack
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