【配当金の力】徹底比較解析


私は配当株式を否定しません。優良な配当株式への長期投資を提唱します。

上の図(アイキャッチ画像)を見ていただくとわかる通り、配当株式は長期にわたり配当込みのS&P500指数に圧倒したパフォーマンスの実績があります。

S&P500指数に採用されている配当支払い企業の確認はコチラ

確かに配当を受け取ることは、都度税金を支払わなければならないので、パフォーマンスに懐疑的な見方をされる方もいます。

しかし、優良な配当株式に至っては、市場平均をアウトパフォームしていることを示唆する幅広い証拠があります。具体的には配当成長株が挙げられます。

その例を示すのに、25年以上の連続した配当の増加を伴うエリート配当株式のグループである配当貴族よりも良い例はありません。

配当貴族指数の長期的な業績は、次のグラフに示されています。

配当金貴族の歴史的パフォーマンス

過去10年間におけるS&P 500指数のトータルリターンは年間7.51%であったのに対して、配当貴族指数は、年間10.85%の利益をもたらしています。

上のグラフは配当株式、特に配当成長株が長期的な富裕層の資産クラスに相応しいという証拠の1つを配当貴族は示していることになりますが、この他にもたくさんの理由があります。

この記事では、配当成長株が配当を支払わない株式よりも優れた投資となりうる理由について言及します。また配当成長株が、なぜ配当株式とグロース株の両方の特性を最大限に活用できるのか、なぜどちらの選択肢よりも優先されるのかをご紹介します。

配当株式のアウトパフォーム

歴史的にみて、配当金はS&P 500インデックスの長期的総収益に大きく貢献しています。

1930年から2015年の間に、S&P 500の総収益に対する配当金の貢献度は43%でした。次の図は、時間の経過と共にS&P500指数がどのように変化したかを示しています。

青色の部分が配当金を除いたS&P500指数のリターンで、黄色の部分が配当金にあたり、合わせたものが配当金込みのS&P500指数(トータルリターン)になります。

ハートフォード・ファンドの配当金は10年ごとに変動する

(出典:Heartland Funds – 配当の力)

もう1つ資料を載せておきます。下の図は過去40年間の株式市場の総収益の70%を配当が占めていること示しています。

薄いグリーンが配当を除いた株価収益、濃いグリーンのラインが配当を含めた株価収益にあたります。

配当金の栽培者

上の2つの図から見てわかる通り、配当支払株式は、配当を支払わない株式と比較して強いパフォーマンスを示しています。


さらに次の図と表が示すものを確認していただきたいと思います。

下の図は、配当を支払わない株式から配当支払株式を利回りで5段階に層別化してパフォーマンスを示したものです。

わかりづらいかもしれませんが、図の右下に Non-payers、Quintile 1〜5 と表記があります。

Non-payers は非配当株式を表し、Quintile 1〜5 は配当株式を配当比率順に層別化したものを表しています。Quintile 1 が低配当、Quintile 5 に近づくにつれ高配当な株式の指数となります。

これを見ていただくと、配当株式は非配当株式よりも優れており、シャープレシオ(Sharpe Ratio)で測定されたリスク調整後の収益率も高くなっています。

シャープレシオ(リスク調整後収益率)の計算方法

2017.09.13
ハートランドファンドの仮説的成長率1百万ドル

(出典:Heartland Funds – 配当金、過去のリターンのレビュー)

上の図表は明らかに、配当支払株式の長期的なパフォーマンスを裏付ける重要な証拠となります。

次のセクションでは、 これらの株式が市場を凌駕する根本的な理由について説明します。

なぜ配当株式が優れているのか

配当株式が非配当株式よりも優れている理由は3つあります。

理由1:  配当を支払う会社というのは、その配当を実際に支払うための基本的な業務を持っていなければなりません 。別の言い方をすれば、配当支払株式は、株主に配当を支払うために利益とキャッシュフローを持っている必要があります。

そうでなければ、配当支払は不可能となります。これは、配当株式に属している事自体が最もリスクの高い株式を除外していることを意味しています。

理由2:  配当支払企業の内部キャッシュフローは、非配当支払い企業と比較して事業の成長機会を確保するために充てられる資金が少なくなります。

そのため、企業経営者は最良の成長機会のみに焦点を当てる必要があります。資本配分の効率性に焦点を当てているということは、企業の業績を時間の経過とともに改善する可能性が高いと言えます。

理由3:  配当金の支払は、会社の経営陣が管理している資金を株主が管理する資金へと移行することを承諾するという意思の表れです。

言い換えれば、同社は株主優位であることを示していて、最高責任者クラスで株主にとって良い判断を行う可能性が高いということを意味します。


これらのビジネスレベルの特性に加えて、配当株式が推奨できる理由は他にもあります。

第一に、ポートフォリオ管理の観点から、配当株式を保有することは、新しい投資機会に備えることができる一定の現金流通(配当収入)を生み出すため、非常に好ましい選択と言えます。

この配当収入の流れは、株価の値動きと比較してはるかに安定しており 、投資家は株価が低いときにより多くの株式を購入できるという利点があります。

これは長期ポートフォリオのパフォーマンスに潤滑油的な効果をもたらします。

第二に、配当株式は成長株の主な問題である評価リスクを回避します。

成長株は、定義上、急速に成長しています。結果として、投資家はプレミアム・バリュエーションの倍数を支払うことになります。

それは、投資先企業の一時的な失望が、急激な評価の収縮(PERの下落)を招き、投資家の収益を大きく損ねる可能性があるということです。

しかし、配当株式については、これはそこまで問題とはなりません。一般的に配当株式というのは妥当な評価額で取引されているため、投資家は公正な価格で大きなビジネスを手に入れることができます。


結論として、「配当株式」は、少なくとも「成長株式」よりも優れた投資対象と言えます。

これらの2つの選択肢の代わりに、「配当」と「成長」の両方の特性を組み合わせた株式があります  。次のセクションでは、配当成長株の選択の有効性についての事例を以下に示します。

配当成長株式

配当成長株は、配当を支払いつつ安定したペースで配当を伸ばしています。いわば「普通の」配当株式の配当支払いと「普通の」成長株の成長を組み合わせた株式です。

広範な研究では、配当成長株が市場平均を上回る傾向があることを示唆しています。

ネッド・デイビスとハートフォード・ファンドが実施した調査では、配当成長株が年間9.8%の長期的な収益をもたらしたのに対して、500社を同じウェイトで測定するS&P500等価指数の業績は年間7.4%に止まることが判明しました。

興味深いことに、この研究で分析された配当成長株は、 現代の学術的財務理論が教えているような希少性と矛盾した、より低いボラティリティのパフォーマンスを生み出しています。

この研究の概要は以下の通りです。

ハートフォードファンド平均配当利回りとボラティリティ

(出典:Heartland Funds – 配当の力)

指数 意味
Dividend Growers & Initiators 配当成長株
Dividend Payers 配当株全般
No Change In Dividend Policy 増配なしの配当株
Dividend Non-Payers 非配当株
Dividend Cutters & Eliminators 減配または配当停止株
Equal-Weighted S&P500 Index S&P500等価指数

1972年〜2015年にかけて、配当成長株とそれ以外の株の1年あたりのパフォーマンスは〜2.4%ほどの違いがあります。

同じ研究のデータを使用して、配当成長株のみに絞って投資することを選択した投資家は、$ 100 を $ 6,136 にすることができました。

同じ期間に、S&P500等価指数は $ 100 を $ 2,133 に変えています。

ハートフォードファンドの配当政策によるS&P 500指数株のリターン -  100ドルの成長

(出典:Heartland Funds – 配当の力)

明らかに、配当成長株は優れた投資収益を生む力を持っています。これらのパフォーマンスを除いても、配当成長株に投資することが有効な理由は他にもあります。

まず第一に、配当成長株は退職者やその他の所得重視の投資家にとって優れた選択肢となります。なぜなら、投資ポートフォリオにそれ以上のお金を追加することなく、時間の経過とともに収入を生み出すことができるからです。

第二に、ほとんどの配当成長株は、理解しやすいビジネスモデルで安定した、確立されたビジネスです。例としては、Johnson&Johnson(JNJ)、Wal-Mart(WMT)、McDonald’s(MCD)などが挙げられます。これらの企業の安定性は、投資家にかなりの安心感を与えてくれるでしょう。

最後に、配当成長株は長期的な市場参加を容易にする力があります。不確実性とボラティリティが増していく景気後退が数年に1度のペースで訪れる起こることを考えると、配当収入の予測が立てやすく、その魅力的な配当金のおかげで低いボラティリティに抑えられる配当成長株を所有していることで、私たちは長期にわたり市場にとどまることができます。

最終的な考え

配当株式と成長株はいずれもメリットがありますが、この記事で説明した理由から配当株式を優先しています。

特に配当成長株は配当株式と成長株の両方の利益を手に入れることができます。

そして、配当成長株には長期的なパフォーマンスの実績があることを覚えておかなければいけません。

Jack
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