食品・飲料業界の優良配当株TOP5


食品、飲料業界の銘柄は配当再投資戦略として素晴らしい素質を持っています。

まず、世の中の誰もが食べて・飲むという単純な現実です。安定した需要を得られる食品・飲料企業はある意味最強といえます。この需要の安定性は、そのまま企業が投資家に支払う配当能力の安定性となり、毎年支払いを増額させていくことに繋がります。

この記事では、食品、飲料業界の優良な5つの高配当銘柄について紹介していきます。リストに搭載した5つの銘柄のうち3つは25年連続増配の配当貴族銘柄です。残りの2つは10年連続増配の銘柄になります。

食品・飲料を取り扱う企業は、市場が不況に陥った際にも毎年配当を継続させるための整備が整っています。今回紹介する5つの銘柄は全てブランド力と信頼性の高い配当性向を備えた、優れた銘柄になります。

 

5位 ゼネラルミルズ(GIS)

配当利回り:3.4%

配当が継続して支払われた累計継続期間はなんと117年間です。現在10年以上に渡って増配を続けています。現在の配当利回り 3.4% は S&P500 の平均利回り 2% をはるかに上回っています。

ゼネラルミルズは、売上高で150億ドル以上を達成しています。製品ポートフォリオでは、特に穀物類が市場で第2位のシェアを有します。


(出典:General Mills IR)

消費者行動の変化は、食品・飲料産業に一定に存在するテーマの1つです、消費者支出はパッケージングされた貯蔵安定性のある商品から、自然食品や有機物などのより鮮明な代替品に移行しています。

ゼネラルミルズでいえば、スナックはまだ成長していますが、Cereal のような穀物類は犠牲になっています。

ゼネラルミルズの純売上高は、2017年度に6%減少しました。これは米ドルの高騰が原因です。しかし、為替の影響を除いても、その年の売上高は4%の減少になります。北アメリカの中核となる小売セグメントでは、既存事業の売上高が5%減少しました。

これらの消費者のニーズの変化は、ゼネラルミルズも当然把握しています。Snack Bars、Haagen-Dazs、Old El Pasoなど、成長の機会を最大限に活用しています。Haagen-Dazs は、特に新興市場でトップパフォーマーとなっています。


(出典:General Mills IR)

ゼネラルミルズの経営陣は、今後3年間でHaagen-Dazs社から一桁台半ばの成長を期待しています。


(出典:General Mills IR)

これらの製品の成長は、穀物の弱点を相殺するのに役立ちます。コスト削減による収益の増加も期待できます。コスト削減により2017年度の調整後のEPS*は6%増加しました。

米国企業特有の調整後EPSとは

2017.08.27

2018年度の純売上高は1%〜2%の減少が見込まれますが、調整後のEPSは1%〜2%の増加が見込まれています。

株式はわずかに過小評価されているようです。ゼネラルミルズは、2017年度に3.08ドルの株主資本利益率を調整しました。これは、株式の株価収益率が18.7であることを意味します。

S&P 500インデックスの評価値を20%以上上回っています。ブランド力と収益成長の可能性を考えれば、割安かもしれません。

4位 コカコーラ(KO)

 配当利回り:3.3%

コカコーラは、株式市場全体の中でもトップクラスの連続増配を記録しています。驚異の55年連続増配となり、配当王にあたります。現時点で配当王は19株しかありません。

コカコーラは、炭酸飲料の消費が減少しているため、苦戦しています。米国の炭酸飲料の消費量は31年ぶりに低い水準となっています。

これはコカコーラの売上高に大きな影響を与えています。なぜなら事業ポートフォリの50%をこうした炭酸飲料が占めているからです。


(出典:Coca Cola IR)

コカコーラは、炭酸飲料の販売量減少に対応して、ドリンク・乳製品・紅茶・ジュース・水などの非炭酸飲料ポートフォリオを拡大しました。

これらのカテゴリーの成長は全体的な成果をあげるのに役立っています。2016年度では既存事業が3%の売上高増、調整後EPSは5%増加しています。今年も着実に成長を続け、前四半期ではコカコーラのボトラー事業の為替調整及び再調達収益は4%増加しています。既存事業の地域別成長率は、ヨーロッパ・中東・アフリカで6%増加、北米で5%増加となっています。

米国の販売環境は炭酸飲料離れが原因で厳しい状況には立たされていますが、コカコーラは世界でもトップクラスの価値があるブランドです。強力なブランドは、事業再生の成功率を向上させます。

コカコーラのもう1つの利点は、景気後退局面での炭酸飲料の消費量です。炭酸飲料の消費量というのは景気低迷とは隔離される傾向があります。例えば、リーマンショック時のEPSは以下の通りです。

・2007年:1.29ドル
・2008年:1.51ドル(17%増)
・2009年:1.47ドル(3%減)
・2010年:1.75ドル(19%増)

2007年から2010年にかけて、36%増のEPSを達成しています。

3位 ケロッグ(K)

配当利回り:3.1%

ゼネラルミルズと同様、ケロッグも穀物の販売で苦戦しています。ケロッグの総売上高は2016年に1.1%減少しました。ゼネラルミルズ同様、新しいカテゴリに投資することによって、変化する消費者の嗜好に適応していきます。

両社の主な違いは、スナックに積極的に投資することで、ケロッグは現時点で大きな成功を収めているように見えることです。

ケロッグには、クッキー、クラッカー、トースターペストリー、冷凍ワッフルなど、大きなスナックのポートフォリオがあります。コアブランドにはKellogg’s、Keebler、Cheez-It、Pringlesなどがあります。

スナックに比べて穀物事業を大幅に縮小しました。スナックは引き続きケロッグの成長の触媒となり、同社の売上高の半分を生み出していきます。


(出典:Kellogg IR)

ケロッグは2012年にP&Gからプリングルスを買収しました。2014年から2016年にかけて、プリングルスは年間売上高を6%伸ばしています。

チーズ・イットとライス・クリスピー・トリートの売上が非常に順調です。4年間で売上高は、それぞれ年間6%と7%増加しました。

スナックからの成長に加えて、コスト削減からも利益が増えています。営業利益率は2017年上半期より130ポイント増加し、調整後利益成長率は11%となりました。


(出典:Kellogg IR)

2017年の純売上高は2016年から約3%減少すると予想されていますが、コスト削減と株式買戻しのおかげで、2017年には8%〜10%の成長率が予想されます。

ケロッグは非常に一貫した配当成長株です。最近、四半期配当を4%増やし、1925年以来、371回の連続配当を行なっています。

8%〜10%の利益成長率と3%の配当金を組み合わせることにより、ケロッグは収益率の拡大による収益に加えて、2桁の年間収益率を生み出すことができます。

2位 ホーメルフーズ(HRL)

配当利回り:2%

ホーメルは高い成長力の可能性と、配当成長の歴史を持ち合わせています。ホーメルは51年連続で配当金を増配しています。コカ・コーラと同じく配当王です。1928年以来、中断することなく356回の連続した四半期配当を行っています。

今回紹介した5銘柄の中では低い配当利回りですが、それは高い配当成長率で補えます。過去5年間で、ホーメルは複合年率(年平均成長率)で18%、四半期配当を増加させています。

ホーメルの配当実績は多種多様なブランドポートフォリオのおかげです。


(出典:Hormel IR)

中心的なブランドには、Hormel、Skippy、Spam、Justin’s、Dinty Moore、Applegate などがあります。ホーメルは、それぞれのカテゴリーでトップクラスの市場シェアを持つ30のブランドを所有しています。

5つの部門で事業を展開しています。

・冷蔵食品(47%)
・Jennie-O Turkey(21%)
・食料品(19%)
・特殊食品(8%)
・インターナショナル、その他(5%)

ホーメルは確かな成長実績を持っています。過去31年間中、28回の収益増加。調整後EPSは2016年に 24%増加しています。

ホーメルの堅調な利益成長は、上述したように連続した配当の増配を可能にしています。さらに、ホーメルは景気後退期においても利益と配当を継続的に増やすことができるため、配当株式として非常に魅力的です。

2007年〜2010年のリーマンショック期間のEPSは以下の通りです。

・2007年:0.54ドル
・2008年:0.52ドル(3.7%減)
・2009年:0.63ドル(21%増)
・2010年:0.76ドル(21%増)

2008年は若干低下していますが、その後の2年間で20%以上の利益成長を達成しました。景気後退時にはアウトパフォーマーだったことは想像に難くありません。

ホーメルは買収戦略のおかげで今後も成長の可能性が十分にあります。ジャスティンとアップルゲートの買収により、天然および有機食品に大きな存在感を示しています。

アップルゲートの買収は特に有望です。


(出典:Hormel IR)

ホーメルの天然冷蔵食品のポートフォリオは、2013年から2016年にかけて5%近くの複合年率(年平均成長率)で売上を伸ばしました。個々の製品のほとんどが非常に高い割合で成長しています。例えば4月22を介して、アップルゲートベーコン、ホットドッグ、およびポークソーセージの売上高は、52週間で、それぞれ、8.5%、7.4%、および14.3%増加しました。

ホーメルは七面鳥価格の下落に苦しんでおり、第二四半期のEPSは2.5%減少しました。しかし、長期的な成長見通しは、需要の増加する食品分野への投資のおかげで、依然として非常に良好です。

ホーメルは2%の配当利回りを有しており、今後10%の年間配当率の向上が見込まれます。非常に安定したビジネスモデルに加わり、配当金目当ての投資家には素晴らしい選択肢の1つです。

1位 ペプシコ(PEP)

配当利回り:2.8%

ペプシコが見事1位を獲得しました。非常に強力なブランド、最高の軽食事業、ほぼ安定した3%の配当利回り、40年以上の連続した配当金の増加を有しています。株価成長と配当収入の最高のケミストリーを提供します。

ペプシコは配当貴族であり、45年間配当を続けています。

炭酸飲料の消費減少というコカコーラと同じ課題で苦戦しています。これもコカコーラ同様、非炭酸飲料製品のポートフォリオを拡大しました。非炭酸ブランドのラインナップには、Aquafina、Pure Leaf、Tropicana、Gatoradeなどがあります。


(出典:PepsiCo IR)

さらに、ペプシコには一流のスナックブランドのラインナップがあります。スナックは、食品飲料業界で最も魅力的な製品分野であり、ペプシコがその分野を支配しています。

ペプシコの総収入は、食品と飲料のでほぼ均等に分かれています。これにより、ペプシコは炭酸飲料の消費減にもかかわらず収益と収益を伸ばすことができました。例えば、2016年の既存事業収益と調整後利益は、それぞれ4%と9%増加しました。

ペプシコは2017年も好調なスタートを切っています。既存事業収益は上半期より2.6%増加し、調整後EPSは10%増加しました。その間に食べ物や軽食の量は2%増加し、炭酸飲料の1%の減少を相殺しました。

軽食のカテゴリーでは、ペプシコは健康食品分野での成長を目指しています。同社には、Naked、Sabra、Kevitaなど、より健康意識の高い消費者にアピールするブランドのコレクションがあります。

ペプシコには22のブランドがあり、毎年10億ドル以上の収益を上げています。これらのブランドは、経済が不況に陥った場合でも、ペプシコの収益性を確保するのに役立ちます。ペプシコは、景気後退時に収益の耐久性を見せた企業例の1つです。

2007年〜2010年のリーマンショック期間のEPSは以下の通りです。

・2007年:3.34ドル
・2008年:3.21ドル(3.9%減)
・2009年:3.77ドル(17%増)
・2010年:3.91ドル(3.7%増)

ペプシコのEPSは、景気後退期には控えめに減少し、景気後退が終わるとすぐに回復しています。

ペプシコは偉大な配当成長株です。食品と飲料の事業ポートフォリオが広範囲で、事実上すべての拠点をカバーしています。消費者の風がどんな方向を向いていても、毎年収入を増やす可能性を持っています。

ペプシコは毎年1桁台の高い利益率を達成することができます。配当利回りは3%近くに留まるだけでなく、毎年10%以上の利益を期待することができます。

まとめ

今回紹介した5銘柄は強固なブランドであり、景気後退局面においても毎年安定した需要が見られます。すなわち、今後も配当金を毎年増配できることが期待できるわけです。

配当戦略を用いる投資家は、自身のポートフォリオに食品および飲料銘柄を含めることを検討すべきです。

 


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